伴走型のがんコンシェルジュドクター ―― セカンドオピニオンのその先へ
- 和田仁
- 9月5日
- 読了時間: 3分
更新日:9月6日
最近『コンシェルジュドクター』という言葉を耳にする機会が増えてきました。アメリカではすでに広がっている医療のスタイルで、日本でも少しずつ取り入れられています。
では、コンシェルジュドクターとは何か。そして、キャンサーコンパスクリニックが目指している姿はどんなものか――今回はそんなお話をブログにしたいと思います。
コンシェルジュドクターとは?
もともとはアメリカで生まれた仕組みのようで、いわば専属のお医者さんを持つスタイルです。例えば、利用者さんが年会費を支払うことで、
24時間対応で相談できる
すぐに検査や専門医につないでもらえる
通常より長い診察時間が確保される
といったメリットがあります。
日本でも少しずつ導入されつつありますが、わたしが調べた限りでは『名医の紹介』が中心です。「この手術ならこの先生」「この治療ならこの病院」という形でつないでくれる一方、その後の支えは薄いのが実情のようです。
身近にあるコンシェルジュ的な医療支援
実は、私たちの身近にも似たようなサービスはすでに存在しています。たとえば、病院でスタッフが検査や手続きを案内してくれたり、看護師さんが外来に同行し通訳役として医師の説明をかみ砕いて伝えてくれたりすることです。
これらと違うのは、コンシェルジュドクターではお医者さん自身が専属で担う点です。
さらに海外の多くのコンシェルジュドクターは、生活習慣病や予防を中心としたプライマリーケアをベースにしています。 一方で、がんに特化した形は、まだ広く定着しているわけではありません。
キャンサーコンパスクリニックで経験した高齢男性例
ここでひとつ、キャンサーコンパスクリニックで経験したあるケースを(個人情報がわからない表現に変えて)ご紹介します。
地方に暮らす高齢の男性。近くに専門病院がなく、「都会まで通うのは体力的に無理」と治療を諦めかけていました。地元の病院では手術をすすめられましたが、「年齢的に無理をしたくない」というお気持ちが強く、でもご家族は「治せるなら治してほしい」と願っていました。
キャンサーコンパスクリニックでは、ご本人の「家で過ごしたい」という希望を第一に考え、薬や放射線治療、在宅医療の可能性などを整理。ご家族にも延命だけでなく、暮らしの質を一緒に考えていただきました。ご本人から「自分の声を聞いてもらえた」と安心され、ご自身のペースを大切にすることができたそうです。
キャンサーコンパスクリニックの独自性 ― セカンドオピニオンのその先へ
キャンサーコンパスクリニックがめざしているのは、単なる紹介や一度きりのセカンドオピニオンではありません。
患者さんの代理人として医療情報を整理する
専門医や病院につなぐだけでなく、その後も継続して伴走する
医学的なことだけでなく、心や魂の部分にも寄り添う
こうしたがんのコンシェルジュドクターを実践しています。
がんの旅路は長く、時に孤独です。その中で迷ったときの羅針盤となり、患者さんやご家族が納得できる選択へ進めるよう伴走すること――これがキャンサーコンパスクリニックの使命です。
コンシェルジュドクターの普及が進む海外でも、『がん診療に特化した伴走型のコンシェルジュドクター』はまだ一般的ではありません。地方の小さなクリニックだからこそできる、顔の見える安心感をこれからも大切にしていきたいと思います。





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