久々の再会で「がん検診」や「セカンドオピニオン」を話題に
- 和田仁
- 8月17日
- 読了時間: 3分
お盆やお正月、冠婚葬祭、同窓会など――。久しぶりに家族や知人と顔を合わせる時、どんな話題にしたら良いかと少し迷うことがあります。そんな時のテーマとして、健康というのは話題の一つとして良いきっかけになります。
健康そうに見えても、実は症状を我慢していたり、検診を受けていない方もいるかもしれません。だからこそ、顔を合わせたときに
「去年の検診どうだった?」
「最近、病院に行ってる?」
と、軽く声をかけてみることが大切です。
がん検診は「早期発見」の入り口
がんは早く見つけるほど、治療の選択肢が広がります。主ながん検診と推奨される受診間隔は、以下の通りです(自治体や学会推奨を参考に)。
胃がん検診:2年に1回(バリウム検査または胃内視鏡)
大腸がん検診:1年に1回(便潜血検査、必要に応じて大腸内視鏡)
肺がん検診:1年に1回(胸部X線、必要に応じて喀痰細胞診)
乳がん検診:2年に1回(マンモグラフィ、場合により超音波)
子宮頸がん検診:2年に1回(細胞診)
これらは、自治体の制度や職場の健康診断で受けられることが多く、自己負担が少なく済む場合もあります。
公的な(対策型)検診に加えて、希望すれば受けられる任意型の検査もあります。代表的なものとして、以下があります。
腫瘍マーカー:特定のがんでは参考になる場合もありますが、総じて早期発見には不向きです。
がんリスク検査(血液や尿、だ液など):信頼性高い胃がんABC検査以外にも多種あり、AIを用いた最新の検査も出てきていますが、その精度や検証段階はまちまちです。
PET-CT:全身を一度に調べられますが、小さい病変や一部のがんでは見つけにくいこともあります。毎年受けるとしたら被ばく量もそれなりですし、また約10万円前後と高額です。
DWIBS(全身MRI):放射線を使わず、比較的安価(約4万円前後)で繰り返し検査でも安心ですが、施設によって実施の有無が異なります。
こうした任意型検査は、「費用」「精度」「向き・不向き」を理解した上で、自分の年齢や家族歴、体調に合わせて選ぶことが大切です。
キャンサーコンパスクリニックでは、こうした任意型検査の選び方や受けられる施設についてもアドバイスを行っています。
セカンドオピニオンは「納得できる治療選び」のために
もし家族や親せきが「がんと言われた」「治療を始めることになった」と話してくれたら、そのときに思い出してほしいのが「セカンドオピニオン」です。セカンドオピニオンは、主治医を変えるためのものではありません。別の医師の意見を聞くことで、納得して治療を選び、不安を減らすための方法です。
・はじめてのがん診断に戸惑い、迷われている方
・治療を続けながら「これでいいのかな」「ほかに選択肢はないのだろうか」と、不安を抱えている方
キャンサーコンパスクリニックでは、そうした方々にとって、安心して相談できる場となることを目指しています。
保険診療では手が届きにくい領域の悩みや、「こんなこと聞いてもいいのかな」と迷うようなご相談にも、これまでの経験をいかし、真摯に向き合っています。全国からオンラインでも、東北地方や関東などではご自宅などへの訪問診療にも対応しています。
家族や大切な人と健康について話すきっかけは、なかなかありません。でも、その一言が、早期発見や納得できる治療選びにつながることがあります。
がん検診も、セカンドオピニオンも、行動に移すのは「知ってから」。どうかこの機会に、一歩を踏み出すお手伝いをさせてください。

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