なぜDWIBSは保険診療で受けられない?
- 和田仁
- 6月19日
- 読了時間: 3分

先日、私が配信しているラジオ番組「希望の和だチャンネル」の放送後に、あるお医者さんから、こんなご質問をいただきました。
「DWIBS(ドゥイブス)って、とても良さそうな検査なのに、なんで保険診療がダメでしょうか?」
なるほど、たしかに気になりますよね。DWIBSは、放射線を使わずに、全身を一度に調べられる、やさしいMRI検査です。がんの早期発見にも役立つと言われていて、私自身もとても注目しています。
今日はそのご質問に、放射線科の医師として、できるだけわかりやすくお答えしたいと思います。
保険診療が難しい3つの理由
① 「検査に見合った評価」が未定
DWIBSは、全身をくまなく撮影するため、検査に30分以上かかることもあります。その後に、特別なソフトを使って画像を処理し、放射線診断の医師が細かく読影します。つまり、時間も手間もかかる検査なのです。
でも、今の保険制度では、DWIBSに対する専用の評価(点数=値段)が決まっていません。胸やお腹、骨盤などを通常のMRIとして調べた場合と、同じ扱いになってしまいます。
保険診療で受けたときの自己負担額は、3割負担の方で、およそ6,000円〜9,000円前後です。1割負担の方(75歳以上など)なら、2,000〜3,000円程度になることもあります。
また、医療費が高くなったときは「高額療養費制度」が使える場合もあり、月ごとの自己負担額に上限が設けられる仕組みもあります。
② 「がん検診」は、基本的に保険診療の対象外
日本の保険診療は、「病気を診断・治療するため」に使うもの。例えば「がんの疑いがある」など、医師が必要と判断した場合のみなのです。
そのため、まだ症状がない元気な人が「念のために受ける検査」=がん検診は、基本的に保険診療外(自由診療)になります。
DWIBSも、がん検診として使われる場合は自由診療(全額自費)になります。とはいえ、費用は施設により異なりますが、4万円前後で受けられるところもあり、PET-CTと比べても、体やお財布への負担が少ないという点で、選ばれる方が増えています。
③ 検査を行える施設がまだ限られている
DWIBSを行うには、専用のMRI機器、特別な画像処理ソフト、そして経験を積んだ医師や技師の体制が必要です。また、検査に時間がかかるため、1日にたくさんの方を受け入れるのは難しいという現実もあります。
そのため、DWIBSを保険診療で提供できる施設は、いまのところ大学病院や一部の検診施設など、ごく限られた医療機関にとどまっています。広く一般の病院で普及するには、制度的な後押しが必要です。
それでも、これからに期待したい検査
DWIBSは、
放射線を使わない
注射もいらず、比較的短時間で終了する
くり返し受けやすい
という特徴があり、特にご高齢の方や、体調に不安のある方にこそ向いている検査です。
制度面ではまだ課題が残っていますが、医療現場では少しずつ関心が高まり、対応できる施設も徐々に増えてきています。今後、DWIBSがもっと身近に、もっと安心して受けられる検査になっていくことを、私たちも願っています。
「保険がきかないなら、受けるのは難しいかな…」とあきらめる前に、自分にとって意味のある検査かどうかを、まずは一緒に考えてみませんか?
キャンサーコンパスクリニックでは、DWIBSのほかにも、先進的ながんリスク検査(リキッドバイオプシー)など、体にやさしく、納得して選べる検査をご案内しています。
がん検診に不安がある方、検査の種類で迷っている方、どうぞお気軽にご相談ください。
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