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死後の医学をテーマに【第2回新潟セミナーご案内】

更新日:4月9日


 昨年の11月9日に新潟市で「がんといのちを見つめる、私が決める輝く生き方」というテーマのセミナーを開催しました。その第2回目のセミナーを、4月12日土曜日の午前中に新潟で再び開催することになりました。再びシエールNST店さんでの開催を予定しています。


 昨年の新潟でのセミナーでは、がんといのちについてお話しさせていただきましたが、次回のセミナーでは、前回お話しした内容を踏まえて、参加者の皆さんと一緒に話し合いたいと思っています。今回のブログでは、その概要について事前ご紹介いたします。


 前回(1回目)の新潟では、しあわせな人生のがん診療というテーマで、がんの方が「生きたい、治りたい」という気持ちと、「死がこわい」という死ぬことの不安、の2つについてのお話を簡単にさせていただきました。

 

 わたし自身の60年余りの人生においても、20歳代後半まで、医者になるまでは、自分自身の「死ぬということ」への不安が、こころの奥底だったり前面に出てきたりということがずっとありました。幼い頃のテレビで見たノストラダムスの大予言ですとか日本沈没の映画ですとか予言系の雑誌ですとか、その他いろいろと不安をあおるような情報をわざわざこわいながらも得て、不安を募らせていました。死んでしまったらどうなるだろうとか、しばしば思いながら過ごしていたというのが若い頃でした。そんな氣もちもあって、生死にかかわる医療というものに、医者というものに興味を持って、学生時代を過ごしました。宗教について考える時期も何度かありました。

 そして、医者になってからは、今度は、もちろん自分自身もそうなのですが、患者さん、他者の「生きたい」ということに向きあう約30年で、仕事をしてきました。

 

 で、いまは死と生の両方に向き合った、そんな診療所、開業医として生活をスタートしたという状況です(とはいえ、もうすぐ4年です)。



 がん患者さんにとって、「生きたい」や「治りたい」という願いはとても強いものです。がんで精神的な苦痛を感じる方というのは非常に多いです。で、そういった精神的苦痛のレベルが非常に強い方々は、がんの死亡リスクが30%くらい高くなるという信頼できる研究結果(メタ解析の論文)もあります。


 がん患者さんの氣もちを支えるために、精神療法やいろいろな心理的アプローチ法がありますが、それだけでは十分でないかなあと、医療の現場でずっとなんとなく感じてきました。

 そんな中で、私が注目したのが、私と同じ放射線腫瘍医としてスタートしたサイモントン博士が開発された「サイモントン療法」でした。関連書籍を拝読したり、セミナーに参加したりしました。また、例えば和訳本も出た有名な医療関係の本である「がんが自然に治る生き方」(ケリーターナー著)とか、一般の方々が手にされるいろいろな書籍やネット情報など、たくさんの情報を参考にしたり勉強したりしました。


 こころの習慣を変えることによって、生活習慣ですとか、人生も変化して、その結果としてがんも治癒に向かう可能性があるらしいという考え方もあります。もちろん、がんが自然に消えるという現象はまれなことですけれど、そういった変化が起きる可能性があるかもよっていう話を、見聞きしたりもしました。そういった話を患者さんにお伝えしたりもしたして、心の支えになってもらえるように努めてきました。


 一方でといいますか、対極…もしかしたら「生きたい」と同じことなのかな?「死ぬことがこわい」ということは、がんにかかった方でなくても、誰しも感じることでしょう。わたしも若い頃に特に強く感じてきましたということは、先ほどお伝えしました。がんの不安は、ほとんどの場合、死に対する不安とつながっているのではないかと思っています。


 この、死への不安に対する死後の世界の科学的な検討。それを次回の新潟のセミナーでは、書籍を中心に深堀りをして、ご参加のみなさんと情報交換をし、そしてみなさまからのご意見を私もいただきたいなと思っています。具体的には、例えば臨死体験やそのデータとか。

 また、催眠療法という精神科の保険診療でも認められている心理療法があるのですけれど、その催眠療法を用いて、前世(生まれ変わり、輪廻転生)ですとか、魂の存在、そういったものを感じることができる方がいる。臨死体験と似たような、疑似臨死体験みたいなことを通じて、死に対する恐れが、和らぐことがあるという話も紹介したいと思っています。その結果、人生を前向きにとらえて、生きることに肯定的な意欲が生まれる。死に向き合うことによって、死後の世界を知ることによって、生きることへの前向きな転換ができるようになる。そんなものを前世療法で体験できる方がいるということも注目しました。


 さらには、幼い子どもさんたちが「私は空の世界から意図してご両親の所へ生まれてきた」と語ることがあるという話や、それを裏付ける調査も紹介する予定です。ある子供さんは、先ほどの生まれ変わりではないですが、そういった記憶をお話をし、それを裏付ける調査をすると、昔そういった事実がちゃんとあったという、そんなようなことも報告されています。よく聞けば、実はそんな子供たちが何割もいるという調査研究をされている日本の先生もいらっしゃいます(池川明先生が代表的)。


 みえない世界というのは、魂とか心とかいうのはきちんとした物質として数値として証明するということは、現在の科学では事実上不可能だといって良いと思っています。ただ、そういう体験や事象が多く報告されており、そういうデータもアメリカなど世界中で積み重ねられてきています。

 まあ、幻覚という言葉で、そんなの幻覚だよということで片づけることは簡単かもしれませんが、仮に幻覚だったとしても、同じような現象が幻覚として重なって出てくるのであれば、逆に本当に幻覚なのかなという目線で、まっさらな目で見れば、幻覚という言葉で片づけていいの?という部分もあるかと思います。そういった目線でずっと疑ってきた先生方が継続してその研究をしてみると、いや実は幻覚ではなかった。ミイラ取りがミイラになる、そんな経験をされている専門家、医学系の研究者も過去にはいろいろといらっしゃる。最近は、日本の書籍を含めて、死後の世界を科学する、医学的な検討をする。そんなような情報もちらほら出てきています。


 がんが治ったみたいな、生きている方がどのくらいいるのか、みたいな数値化をすることはなかなか難しい分野です。それでも過去の個人のデータを集めて数値化したり、それらの現象を報告したりして、そういう部分での科学的なというか。死後の世界なので、医学でいうと、死というのは心臓が止まり、呼吸が止まり、瞳孔が開く、そういう肉体的な終了で、完結し、死後の世界というのはあまり現代医学では、なかなか評価しにくいところがあるかもしれませんが。


 がんの緩和医療で世界的に有名な、キュブラーロス先生という精神科の医師がいらっしゃいました。緩和ケアの領域では、いろいろな心理的プロセスの中で、最終的にはロス先生がおっしゃっていたような、死の受容といった部分で、受容を目標としていろいろ医療者が患者さんと相談したり、共感共鳴したりそういったメンタルケアみたいな部分で、スピリチュアルケアを代用といいますか、死後の世界をあまり考えず、お互いに良しとする部分が少なからずあったりもします。

 ただ、実はロス先生、晩年に、死後の命が永遠であるという考えを持ち、宗教だけではなくて、あの世を信じるかではなく、あの世という存在を知るかどうか。それが大事なのだ、問題なのだ、ということを書籍や講演などでお伝えされていました。

 

 死の受容というのは、やはり中心は死という部分に注目してしまっている。もちろんその通りなんですけど、死というある意味ネガティブな部分と思われがちな所にフォーカスが当たってしまうのかなっていう感じがぬぐえません。 

 死の瞬間だけではなくて、その死をいろいろな形で体感することによって、疑似的な臨死体験、あるいは死後の世界の情報を見聞きする、そうすることによって、逆に死後の世界があると感じられることによって、宗教でもいいと思うのですけれど、もちろん宗教だって良いと思うのですけれど、そのうえで、改めて、生きる素晴らしさというものを何らかの形で、日々の生きる大切さ、今を大切にする生き方を感じられるようになっていただけたら、誰しもある喜怒哀楽というものを思いきり感じられるようになる。


 死の受容でいったメインが死ではなく、メインが生きる、今を生きる、という。似たような部分があるかもしれない、同じかもと思われる方も多いでしょうけれど、全然違う。死から生へのすばらしさへの気づき。そういった意識の方向が変化する、死を受容することで、恐れが少なくなる。死後の世界を感じることで、おそれが少なくなるし、そして生きている今、今を生きることも大切になる。生きるということを精いっぱい味わって、そしてフラットな気持ちに近づいていって、逆に死を意識しない。受け入れるというよりも、死を感じない。

 人間以外の動物の多くが、死ぬときの恐れはあるかもしれませんが、死んだあとのことに対してはほとんど意識をしないのではないかと思います。人間だって、そういう意識をせずに受け入れるみたいな状態になる。そして今を大事にする。


 こういった心とか魂といった見えない世界の話は、実例による科学的な疫学調査をしても、これまでの常識からは理解しづらい領域であり、宗教をはじめとして信じるか否か的な世界です。ただ最近はご存じの方も少なくないと思いますが、脳科学や量子力学などでだんだん科学的にもこころとか魂の存在や解明が進みつつあります。もちろん、まだまだ未解決だとか、非確実な部分だらけです。

 なかなか難しいテーマ、大変なテーマだとは思いますけれども、いろいろな形でアプローチして、4月の新潟セミナーにご参加された方々と、すこしでも何らかの形でそういったきっかけみたいなものが得られる機会になればいいなと思っています。


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