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『アニメで学べるがんの放射線治療』公開


 今月、日本放射線腫瘍学会広報委員会が作成した動画が公開されました。学会ホームページで紹介されている文章を以下の『 』内に転載します。

 『家庭、学校、地域で、がんの最先端治療である放射線治療について知っていただくために、教育用教材「最先端科学でがんと闘う~がんは放射線治療の時代へ~」をアニメーションで作成し、2021年9月より公開いたしました。』


 実は私も以前、「放射線治療を受けるあなた(のため)に」というタイトルの患者さん説明用ビデオを作成したことがあります。今でもYoutubeに動画があるのですが、久しぶりにみてみたら、なんと延べ5万回を超えるご視聴をいただいてました。お役に立てているかと思うと、ちょっとうれしいです。

 

 実は動画では「あなたのために」というタイトルなのですが、YouTubeへアップロードする時にうっかり「あなたに」とつけてしまい、気づかずそのまま現在へ...今さらながらこの場をお借りしておわび申し上げます。


 当時、普通の動画作成に10分で100万円くらい費用がかかると聞きました。しかし、日本放射線腫瘍学会から研究補助金をいただき、また地元企業の株式会社コセキさんに多大なご協力ご配慮を賜り、約◯十万で格安ビデオを作成することができました。

 慣れない動画制作でしたが、今も多くの方々にご覧いただいているようで、がんばって作成して良かったです。しかし、動画作成ってお高いんですね。コセキさん、その節はご協力いただき、改めてありがとうございました!


 今回の学会制作動画はアニメも使っているので、きっとそれなりの作成費用がかかっているのでしょうが、全国のたくさんの方々にご覧いただくのですから、必要経費だろうとは思います。どうしても堅苦しい放射線治療の説明になりがちなので、アニメを利用するのは親近感というか安心感というか、老若男女に紹介しやすいだろうなと思います。

 ただちょっと気になったのは、タイトルにある「がんと闘う」。私にはなんとなく怖さのある表現で、いささか違和感がありました。

 で、動画の最後の方で「自分にあった治療を患者さんが選ぶ時代。担当の先生だけでなく他の先生にも相談して、最適な治療法を選んで治す」というテロップがありました。これはすごく大事なことだと思います。

 これまでの私の臨床経験で、同じ病院、同じ診療科、同じ放射線治療装置、そして同じような病状にもかかわらず、担当医が違うとまるで治療方針が異なってしまうということが少なからずありました。運という言葉で片付けられない違いです。もちろん同じ治療結果になるわけではない(治る方もいればそうでない方もいる、副作用がない方もいれば命にかかわる症状が出る方もいる)のも事実ではありますが。

 

 私のくりにっくの役目の一つは、この違いを少しでも解消できるお手伝いをすることです。



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